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離婚調停雑感

昨年9月から、家庭裁判所で、非常勤裁判官(調停官)として離婚調停に関与させていただくことになり、この1年間で延べ300回以上の調停に立ち会って、確信したことがあります。

調停で当事者が納得して解決するのがベストだということです。

調停前置の原則で、離婚の場合は必ず調停を先行させることとされていますが、手続きとしてそうなっているのには、まことにもっともなことだと思います。

離婚事件において、夫婦間の問題で、事実認定をしてどちらが悪いとか、どのような出来事があってそれがどのように法的に評価されるのかということを、赤の他人の裁判所に判断してもらうというのは悲しいことです。

最近もタレントの離婚事件でおもしろおかしく報道されていましたが、二人だけの秘密であるはずのありとあらゆるプライバシーが公にされ、非難しあうほど辛いことはありません。

調停では、どちらが悪いとか、そういうことはひとまず棚に上げて、お互いがこれから前向きに生きていくにあたって、どうすれば相手が納得すると思うのか、というところにそれぞれが思いをいたしてもらうということろからスタートします。

最近、わたしが当事者に投げかけるキーフレーズは、「調停を成立させるお気持ちがあるんですか?」というフレーズです。このように言えば、とりあえず、調停のテーブルについている当事者は、どうすれば調停が成立するのかという視点で双方歩み寄って妥当な解決ができると思っています。

弁護士の立場ではこのようなフレーズをいうと「どっちの味方なんですか?」と言われて信頼を失ってしまいますが、裁判官の立場で当事者を説得するのは、はるかに説得しやすいと感じます。信義に照らして妥当な結果で双方納得していただいて調停が成立した時は、人の役に立てたということを実感でき、調停官をさせていただいてよかったなと思えます。

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