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違法と知らなかったではすまされない?!

2009.4.17 19:57 産経ニュース

 障害者団体の定期刊行物に適用される割引郵便制度を悪用した郵便法違反事件で、広告主となっていた大手家電量販会社「ベスト電器」(福岡市)の濱田孝社長は17日、同市内で会見し、同制度を利用したきっかけを「障害者団体の活動の啓蒙(けいもう)にもなると考えた」と釈明。「違法性の認識はなかった」と繰り返した。

 濱田社長は同制度を使ったダイレクトメール(DM)の企画案について「(当時の)社長の決裁だった」と説明。広告代理店の「博報堂エルグ」側から事前に「法には触れないと聞いていた」とし「発送を始めた当初から違法とはまったく思っていなかった」と違法性の認識を一貫して否定した。

昔勉強した刑法総論で、「違法性の錯誤は故意を阻却しない」のが通説だったと記憶していますが、違法性の認識の可能性がなければ故意を阻却するという説もあります。

どういうことかというと、障害者向けのDMを自社のDM発送の手段としたという客観的な事実を認識していたら、違法だと知らなかったとしても、罪を問われるというのが通説ですが、違法だということを知る可能性がなければ罪を問われないという説もあるということです。

広告代理店が適法だと言ったとして、それを信じたことが「違法だということを知る可能性がなかった」とはいえないと思います。一般論として、事前に法律を所管する行政機関に、適法かどうか問い合わせて適法であるとの回答を得ていた場合には、「違法だということを知る可能性はなかった」といえるでしょうが、顧問弁護士に問い合わせて適法といわれた場合では免責されないというのが通説だったと思います。広告代理店の言うことを信じたということで免責されることはないでしょう。

ただ、犯罪が成立するとしても、起訴するかどうかは、検察庁が判断することですから、この事件がどのような広がりを見せるか注目したいと思います。

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